大腸がんの恐ろしい実態を知る|突然発覚する病

医者

標準治療以外の選択肢

自分の免疫力でがんを退治

治療

がんは悪性腫瘍や悪性新生物とも言い換えられるように、極めて増殖力の強い厄介な病気です。がん治療を大きく左右する病状の進行度は、ステージという用語で言い表されます。ステージには0から4までの5段階があり、がん細胞がリンパ節以外の部分に転移した段階をステージ4と呼びます。血流やリンパを通じて体中に散らばったがん細胞に対しては、手術や放射線治療といった局所治療が困難です。この状態は末期がんとも表現され、標準治療としては抗がん剤でのがん増殖抑制と緩和ケアが中心となります。しかしながら抗がん剤の多くは副作用が強く、患者さんのQOL(生活の質)を低下させかねません。そんな抗がん剤のデメリットを克服し、同様の効果が期待できる治療法もあります。それが免疫治療と呼ばれる新しい方法です。免疫治療では患者さん自身の免疫力を高めてがん細胞を攻撃するよう誘導します。さまざまな免疫治療の方法が医療機関で研究されており、一部は先進医療として実用化されています。サイトカインや結核菌熱水抽出物を使う方法は、免疫治療の中でも比較的古い歴史を持ちます。樹状細胞療法やNK細胞療法といった新技術も実用化が進んでいます。

少ない副作用で高い効果

ステージ4のがん治療では、患者さんの体力が抗がん剤の副作用にどれだけ耐えられるかという点が鍵となります。免疫治療のメリットとしては、抗がん剤と比べて副作用の少ない点が挙げられます。実際にがん細胞を攻撃するのは患者さん自身の免疫細胞ですので、正常細胞へのダメージが小さいのです。末期がんと診断された患者さんでも、免疫治療でがん細胞が縮小したという報告が多く寄せられています。分子標的薬と組み合わせることで相乗効果が得られる種類の免疫治療もあります。特に膵臓がんや乳がんといった転移しやすいがんの治療において、免疫治療は目覚ましい成果を発揮しているのです。現時点でこうした先進的治療を実施している医療機関は限られています。すべての患者さんがこの治療法を受けられるわけではありませんが、時代は確実に動いていると言えます。先進的ながん治療に取り組んでいる病院では、標準治療以外の選択肢もそれだけ多いのです。今後免疫治療が標準治療として採用されるようになれば、末期がんに限らず多くの患者さんの命が救われます。免疫治療を受けられる病院は人気が年々高まってきており、将来はがん治療の主役となると期待されています。